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アナログ・レコードは永遠に不滅です!(4)LPにアルバムってなんじゃらほい

アナログ・レコードは永遠に不滅です!(4)

 かつてCDが音楽市場を席巻した時、消滅の危機に瀕したのがアナログ盤。ところがどっこい、姿を消し始めたのはCDで、レコード人気が再燃している。新作のみならず名盤再発も活性化され、半世紀以上昔に発表されたオリジナル盤やレア盤にいたってはプレミア価格を超えて投資対象にまでなり始めている。その魅力って? それを満喫するには? 宝物に磨きをかけるにはどうすればいいの? という方法までを紹介していこう。

第四回 今さら恥ずかしくて訊けない… レコードってなに? アルバム編

 実は、1950年代、78回転のSP時代、片面に収録可能な時間が4分ほどだったこともあり、基本的にほぼすべてが「シングル」のようなものだった。にもかかわらず、実は「アルバム」も存在した。その発想は写真を集めて貼り付けた大型の本のようなもの。それを(フォト)アルバムにならって、片面わずか4分程度しか録音できなかったSPレコードを何枚かセットにしていたものをアルバムと呼ぶようになっていった。簡単に言えば、何曲も収録されていてるのがアルバムと考えればいい。

 そのSPの素材が割れやすく劣化しやすい素材から、より丈夫で音質もいい塩化ビニールに移行すると同時に、技術の進歩でより長時間の音源を収録することができるレコードのフォーマットが確立されていく。片面に5〜8分ほど収録できるのが45回転直径7インチ(17cm)のシングル盤で、30分ほどに対応できるのがLP(Long Play)。ただ、この移行期となる1950年代後半、SP時代の名残りやサイズ的な慣れもあったんだろう、それと同じ10インチ(約25cm)盤のLPも一般的で、それが徐々に12インチ(約30cm)盤に押されて姿を消していくことになる。

松尾和子『夜のハスキー』『夜のためいき』
LPのサイズが10インチから12インチに移行したことを伝える松尾和子の作品。『夜のハスキー』は1960年に発売された10インチ盤で、ジャズ・スタンダードでまとめた『夜のためいき』は12インチLPで1966年の作品。なお、後者はコレクターズ垂涎の一品で、盤質がよければ1万円以上で買い取るというお店もあり、オークションでは2万円以上での落札も珍しくはありません。

 この当時、多くはペラジャケ(英語ではflipback cover)と呼ばれる、文字通りぺらぺらの薄い素材で作られたジャケットが使われていた。今となっては、それがあの時代を象徴するレトロな趣を感じさせてくれる存在となっている。実は、このペラジャケに執着するコレクターもいて、その理由は、たいていの場合、それが初めてアルバムとして発表されたオリジナルだからというもの。すでにあの時代から70年ほども時間が過ぎていることもあり、もし、ダメージの少ないいい状態で残っているとすれば、ジャケットだけでもかなりの価値を持つことになる。

美空ひばり・小林旭のペラジャケ
1958年に発表された10インチLP。典型的なペラジャケ(英語で言うflipback)です。その意味は、この裏ジャケの写真でわかるように上下を折り込んで作っているところから来ているようです。

 とはいっても、平均月収の10%もの値段だったLPは高級品だったのがこの時代。ビジネス的に主戦場となっていたのはシングルだった。当初は、それを寄せ集めたものがLPと位置づけられていた。シングル盤に2曲しか収録されていなくて300円ほど。それに対してLPには10数曲、あるいはそれ以上となると「さて、どちらを買えばお得か」って流れになるのだ。これは国内外で共通していたようで、アルバムがアルバムでしかなしえないものとしての意味を持つようになるにはもう少し時間が必要だった。もちろん、比較的楽曲が長いクラシックやジャズに関しては、ニュアンスの違いがあったし、「アルバム」の意味やコンセプト的なものは多少なりともあったように思われる。

サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド

 が、アルバムに大きな意味を与えるきっかけとなったのはザ・ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』あたりだろう。当初は、これをコンセプト・アルバムと呼んでいたように思う。アルバムの巻頭から、ある種のストーリーのようなものがあって、それが片面で第一章のような展開を見せて、裏面の最後まで聴くとそれが第二章となって完結するって感じかなぁ。単純にその完成度だけではなく、「アルバム」が「アルバム」として売れて、成功するということを完膚なきまでに証明してくれたのがその傑作だった。

マーヴィン・ゲイの『What's Going On(邦題:愛のゆくえ)』

 そのあたりをきっかけにアルバムになにかのテーマを込めるという流れが一般的になっていく。それ以前と言えば、LPに収録されている曲と曲の間なんて、なんの意味も持たなかったのだが、これ以降、曲が繋がっていたり、やたら長い空白があったりと、なによりもアルバムの流れを大切にするようになるのだ。この当時の名作の名前を上げればキリがないと思うが、ぜひ聴いてもらいたいのが史上最高傑作のアルバムの一枚として、必ずといっていいほど名前の上げられるマーヴィン・ゲイの『What's Going On(邦題:愛のゆくえ)』かなぁ。その他にもプログレッシヴ・ロック系にもその傾向は強くて、世界で最も長い間アルバム・チャートに君臨したピンク・フロイドの『Dark Side Of The Moon(邦題:狂気)』も、絶対に聴いてもらいたい傑作だ。

 その背景に録音技術とオーディオ機器の進化があるのは簡単に理解できるだろう。ほとんどの場合、レコード会社が電気機器メーカーの一部門から発展したというのはそんな背景もある。余談かもしれないが、後にobiという英語にもなって、特に海外のコレクターには人気となるの裏にはオーディオ機器の宣伝がよく見られたというのも、うなずけるだろう。

 当初は単純に音が出るだけのモノラルだったのが、左右を感じることのできるステレオとなることで、サウンドの臨場感が格段とよくなる。右や左から音が聞こえてくるばかりか、右から左へ音が動いていったり… と、ここでリスナーが新しい体験をするのだ。その好例が、当時脚光を浴びたエキゾチックなサウンドでヒットを記録していたマーティン・デニーの作品の数々。鳥や虫の鳴き声といったサウンドをふんだんに取り入れた音楽を聴いていると、まるでジャングルや海辺に誘い込まれたような気分になる。細野晴臣氏の名作で、後に『トロピカル三部作』と呼ばれるようになる『トロピカル・ダンディ』『泰安洋行』『はらいそ』の背景に見えるのがこのあたりの音楽だということは広く知られている通り。

マーティン・デニー『The Enchanted Sea』と『Exotica vol.III』
はっきりとわかるように「STEREO」とジャケットで主張しているマーティン・デニーのアルバム『The Enchanted Sea』と『Exotica III 』。今聞いても実に新鮮。トロピカルなリゾートに誘ってくれる名盤です。

 さらにステレオをさらに進化させた4chサウンド、英語ではQuadraphonicがもてはやされた時期もあった。スピーカーを前にふたつ、後ろにふたつ配置して、4方向から音が聞こえてきて、まるで音のなかで聴いているような感覚に浸ることができるシステムで、これがもてはやされたのは1970年代初期。サンタナの名作『Abraxas(邦題:天の守護神サンタナ)』『Caravanserai』や前述のピンク・フロイド『Dark Side Of The Moon』など数多くの作品が発表されたのだが、70年代末には姿を消している。その理由はレコード&ハード・メーカーで規格を統一できなかったからだとも言われているが、そのおかげでオーディオ機器がますます進化したといわれている。

サンタナとピンク・フロイド
4チャンネル時代に発表されたサンタナの名盤『Abraxas(邦題:天の守護神サンタナ)』とピンク・フロイドの『Dark Side Of The Moon(邦題:狂気)』。双方共に4チャンネル盤ですが、サンタナのジャケット左上には「SQ SK68MARKⅡ」というシステムの表記があり、ピンク・フロイドのジャケット右上には「CHANNEL RM SOUND」と、微妙なシステムの違いを主張しているのが面白い。

 ちなみに、後者のピンク・フロイドがかなりの高額で取引されているのだが、どうやらその理由はサウンドのクオリティらしく、通常のステレオ盤と比較すると確かに音のきめ細やかさを感じることができる。といっても、これは筆者の体験による感想で、絶対的なものではない。そのあたりはマニアックなコレクターたちのブログなどをチェックしてみれば面白いかも。

 当初、アルバムのジャケット(英語ではSleeveが一般的)はシングルがふつうだったんですが… って、わかりづらいかもしれませんが、要するに裏と表があるだけのタイプ。そこに日本では「見開き」とか「二つ折り」と呼ばれ、英語ではGatefoldという4ページ構成のものが登場する。たいていの場合、ジャケットとして知られているのは表だけなんだが、もしお手元に同じタイプの物があれば、広げてみることをお勧めします。それだけで絵になります。

ロッド・スチュワート
母国イギリスを捨ててアメリカに渡ったという意味が込められているんだろう、大ヒット・アルバム、ロッド・スチュワートの『Atlantic Crossing』。ジャケットには見慣れているでしょうが、開いてみると、左に船で右にニューヨークの摩天楼といった感じですかね。
キング・クリムゾン
顔のどアップで有名なジャケットは1969年に発表されたキング・クリムゾンの『In The Court Of The Crimson King』。これも二つ折りのジャケットを開いてみると、こんな感じになっています。

 ほとんどはその2タイプなんだが、ジャケット・デザインが進化するにつれて、様々なものが生まれて来る。ジャクソン・ブラウンの『For Everyman』のように表の中央部分をくりぬいて、インナー・スリーヴ(内袋)の絵や写真を見せるタイプやあがた森魚のメジャー・デビュー作『乙女の儚夢』のように、観音開きのようなものもある。列車の車輪の形をした円形ジャケットで有名なのはXTCの『The Big Express』で、様々な顔やアートを楽しむことができる特殊ジャケットで知られるのはジョン・レノンの『Walls And Bridges(邦題:心の壁、愛の橋)』と、デザイナーやアーティストの想いを見ているようで、ジャケットを見るだけでも楽しいのだ。

ジャクソン・ブラウンとXTC
ジャクソン・ブラウンの1973年作『For Everyman』。通常ですと、右のインナー・スリーヴ(内袋)が入った状態なので、ご本人が椅子に座っている絵になるんですが、インナーを抜き取ると彼がいない絵が出てくるというデザイン。右は一目瞭然の円形ジャケット。1984年発表となるXTCの名盤『The Big Express』。
あがた森魚
『赤色エレジー』の大ヒットを記録したあがた森魚が1972年に発表したメジャー・デビュー・アルバム『乙女の儚夢』は、いわゆる観音開きジャケットで、両方を開くと林静一の手による豪華絢爛な大正ロマン風イラストを楽しむことができる。

 基本的にLPの素材は黒い塩化ビニールが定番。が、1960年代のある時期からしばらくの間、東芝音楽工業が静電気防止剤を混入した赤いレコードを出していた時期がある。これはLPのみならず、シングルでも発表されていて、赤盤は音がいいとか、悪いという議論も盛んなようで、コレクターズの間でいろいろ騒がれている。もちろん、希少価値もあるんだろう、赤盤は比較的高値で取引されているような。

弘田三枝子『スタンダードを歌う』
1963年に発表された弘田三枝子の名盤『弘田三枝子スタンダードを唄う』のオリジナルは10インチLPで、これは東芝音楽工業から発表された赤盤でした。その翌年、日本コロムビアに移籍し、日本人として初めてニューポート・ジャズ・フェスティヴァルに出演。その後ニューヨークで名盤中の名盤『Miko In New York(邦題:ニューヨークのミコ)』を録音したとき、彼女は18歳だったとか。

 その他、シングル編でも紹介したピクチャー盤も存在するし、アナログ・レコード市場が死の淵から生き返り、復活してきたここ5〜6年だろうか、多種多様なカラー盤、透明盤に色が混ざったものなどなど、様々なタイプが様々なタイプが生まれている。加えて、180gを強調した重量盤も流行っていて、これは盤が重たいほど音質がよくなるという考え方に即したもの。また、かつてならば33回転がふつうだったのに、45回転の2枚組というのも目立つようになっている。音質重視の流れなんだろうが、わずか2曲程度でひっくり返さないといけないこのタイプは、昔からのアナログ・ファンには「うざい」と好まれてはいないようだ。

ボブ・マーリーとジャック・ホワイト
左はボブ・マーリーの没後に発表された最後のアルバム『コンフロンテイション』のピクチャー・レコード。右は2014年に発表されたジャック・ホワイトのアルバム『Lazaretto』。UltraLPと命名されたのだが、ここには遊びを満載。サイドAは内側に針をおいて、外側に動いて再生されるというもの。また、中央のレーベルにも隠された曲があり、78RPMや45RPMで再生できるらしい。針を置く場所によってなにかが起きるとか… それを全部試した人はいるんだろうか?

 また、奇をてらったんだろう、ジャック・ホワイトは『Lazaretto』というアルバムを「Ultra LP」と呼ばれるフォーマットでも発表している。確か、片面は内側の溝に針を落として、それが外に向かって移動していくという代物。さらには、ある角度から光を当てるとエッチングのようなもので記録されているなにかがアニメのように動き出す… とかなんとか。


昔のカラー・レコード
一番左は東芝音楽工業時代に作られた赤盤ですが、それ以降、しばらくカラー盤はほとんどなかったと思います。それでも、ときおり初回プレス限定といった感じでカラー盤がでています。1984年に発表されたプリンスの『パープル・レイン』は文字通りのパープル盤。また、XTCの変名ユニット、The Dukes Of Stratosphearの名で1987年に発表した『Psonic Psunspot』やその前年『The British Psychedelic Trip 1966-1969』というシリーズで発表されたコンピレーションもいろいろな色が混ざったサイケデリックな盤でした。
最近のカラー・レコード
ここ数年は黒よりもカラー盤の方が多いのではないかと思えるほどにいっぱいでています。左から、ノラ・ジョンズのミルキー・ホワイト盤で2012年作『...Little Broken Hearts』、モンゴリアン・メタル、The Hu(ザ・フー)の2020年作『The Gereg』は燃えるような赤盤、アメリカ合衆国インディアナ州のバンド、Reverend Peyton's Big Damn Bandが2008年に発表した『The Whole Fam Damnily』はちょっと透き通ったオレンジ盤で、最後は骨太のオルタナ・カントリー系シンガー&ソングライター、ルシンダ・ウイリアムスの名盤『West』ですが、これはレーベルの10周年を祝って限定の2枚組透明盤(クリア・ヴァイナル)として発表されたヴァージョン。けっこうなコレクターズ・アイテム化していて、かなりの高値で取引されています。

 などなど説明すればするほどに奇妙な作品が浮かび上がってくるのだが、どう転んでも45回転直径7インチ(17cm)のシングルと33回転直径12インチ(30cm)のアルバムの2種類がアナログの基軸となっていると考えていただければそれで充分なんだけどね。

 ということで、「レコードってなに?」という基本知識の項目を終えて、次はこれからアナログ・レコードを聴こうという人たちに向けてのご案内へと話を進めてみようかね。

文責:円盤太郎

当コラムで使用されているレコードは、すべて筆者コレクションを撮影しております。一部、および、すべての無断使用はお断りします。


連載コラム【アナログ・レコードは永遠に不滅です!】は毎月上旬の更新です。
次回もお楽しみに!

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