高い技術に裏付けされた即興性の高い音楽を楽しめる「ジャズ」。独特の世界観に魅了され、ジャズレコードやCDを収集してきた方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ジャズの概要を簡潔にまとめ、有名アーティストや名盤、そして買取相場までご紹介します。高額買取されやすいジャズレコードの特徴や、高く売るためのコツにも触れているので、ジャズレコードのコレクション整理を検討中の方も、ご注目ください。
ジャズとは
ジャズとは、19世紀の終わりごろから20世紀にかけてアメリカ南部で派生・発展した音楽ジャンルです。ポップスやロックと比べるとややマイナーですが、熱狂的なマニアも多く、世界中の音楽ファンに愛されています。まずはジャズの歴史と、音楽的特徴を見ていきましょう。
ジャズの歴史
1920年代~40年代までは「スウィングジャズ」、40年代~60年代にかけては「モダンジャズ」、その後は「フュージョン」が主流のジャンルでした。詳しくは【ジャズの種類による違いは?各ジャンルの特徴を名盤レコードとともに解説】で解説しています。
ジャズの音楽的特徴
ジャズの音楽的特徴は、即興演奏(アドリブ)にあります。楽譜どおりに演奏せず、インスピレーションに任せてその場で曲を奏でます。とはいえ数十人単位のグループ演奏では、事前に入念な打ち合わせをするケースが多く、一口にジャズといっても、複雑に多様化しています。
名門ジャズレーベル「ブルーノート」
1939年創設の「ブルーノート」は、名門ジャズレーベルとしてその名をとどろかせています。マイルス・デイヴィス、リー・モーガンをはじめとする著名なアーティストが数多く在籍し、数々の名盤を世に送り出してきました。
ブルーノートの特徴として挙げられるのが、魅力的なジャケットデザインです。レタリング加工など斬新なアイデアを取り入れたジャケットセンスの良さも、多くのファンの心を掴んで離しません。ブルーノートによるレコードは、観賞用としての価値も備えた芸術作品といえます。
ジャズの有名アーティスト・名盤(レコード)
ジャズには、有名なアーティストが多数存在します。本記事では、歴史に名を残している3人のアーティストをピックアップしました。彼らの活動期間や出身地、特徴と共に、名盤をチェックしましょう。
マイルス・デイヴィス
■活動期間:1944年~1991年
■出身地:アメリカ
ジャズ史上、もっとも有名なアーティストであり、ジャズの新しいスタイルを編み出し続けたパイオニアが、マイルス・デイヴィスです。1981年、5年間のブランクを経てカムバックを果たしたことは語り草で、同年7月にリリースした「THE MAN WITH THE HORN」は、伝説的な名盤といえます。
ビル・エヴァンス
■活動期間:1958年~1980年
■出身地:アメリカ
ジャズの帝王マイルス・デイヴィスに抜擢され、ピアニストとしてバンドに参加したビル・エヴァンス。その翌年に発売された名盤「Kind of Blue」はあまりにも有名で、ジャズ史上最高のアルバムとも評されています。
ビリー・ホリデイ
■活動期間:1935年~1959年
■出身地:アメリカ
ビリー・ホリデイは、女性ジャズボーカリストで御三家の一人に数えられています。人種差別への怒りから生まれた「奇妙な果実」は、歴史的な名盤です。薬物やアルコールに溺れた壮絶な生きざまを含め、多くのアーティストに強い影響を与えました。
ジャズレコードは買取価格に大きな差が出るジャンル
ジャズレコードは、以下に代表される条件に応じて、買取価格に大きな差が出ます。
<ジャズレコードの買取価格を決める要素>
・製造国
・オリジナル盤か再販盤か
・マトリックス番号
・深溝(Deep Groove)
など
とくに高額査定されやすいのが、1番最初に製造されたオリジナル盤です。再販盤と比べて査定額が10倍以上も上がるケースも多く、注目すべきポイントといえます。中でも、復刻盤と比較して収録当時の音質を表現しやすい「オリジナル盤」が人気です。
上記以外では、レコード面に刻まれた情報にも目を配りましょう。「RGV」や「®マーク」などの刻印が施されているかどうか、幅の深い溝(深溝)が刻まれているかどうかによっても、買取価格は大きく左右されます。ネット上の情報では二束三文のレコードでも、いざ査定に出すと、意外な高額査定となるケースも少なくありません。
ジャズレコードの買取相場
本記事でピックアップした3人のアーティスト以外にも、高額で売買されているジャズレコードはたくさんあります。レコードシティ買取センターにおける過去の高額買取事例をご紹介するので、該当するレコードがあるかどうか、ご自宅の中を確認してみてくださいね。
【過去の買取事例】
アーティスト | タイトル | 買取価格 |
ホリーリッジ・ストリングス | ビートルズ・ソング・ブック | 120,000円 |
鈴木宏昌 | ロック・ジョイント琵琶組曲 ふることふみ | 85,000円 |
前田憲男とオール・スターズ | 八木節 | 60,000円 |
Sonny Clark | Cool Struttin’ | ask |
※上記相場価格は2022年記事公開時点のものです。
過去の買取事例と違いが出ている場合もございますので、
ご不明な点は、ぜひ一度お問合せください。
※ 掲載品は、美品であり「品番」「帯の有無と種類」「生産国」「製造年」等の条件を満たした品物です。
同じように見える品物でも、「製造年が違う」「帯がない」といった理由で価値がまったく異なります。
専門家が鑑定しないと分からないものもございます。お気軽にご相談くださいませ。
買取額は参考価格です。相場の変動により、表示金額と異なる買取額になることがございます。
中には10万円を上回る金額をおつけした事例もあります。日本人アーティストによる、いわゆる「和ジャズ」レコードにも、高額買取が実現した作品が複数ありますよ。
その他の買取事例は、「レコード買取リスト」よりご確認いただけます。
高額買取されやすいジャズレコードの特徴
高額買取されやすいジャズレコードには、いくつかの特徴があります。3つのポイントに絞ってご紹介するので、お手持ちのレコードが高額買取の対象になるか、チェックしてみましょう。
人気アーティストのオリジナル盤など、希少性が高い
本記事で紹介した3人のアーティストをはじめとする、人気アーティストのジャズレコードは、高額で売買されています。とくにオリジナル盤など希少性が高いレコードは、数万円~数十万円の査定が下されることも珍しくありません。
保存状態が良く、付属品が揃っている
保存状態も、買取価格を大きく左右します。レコード自体やジャケットに傷や汚れがなく、スムーズに再生できる状態であれば、高く査定されるでしょう。また、歌詞カードや帯などの付属品が揃っていることも、高額買取を実現させる条件のひとつです。
日本の「和ジャズ」の高値がつく可能性もある!
日本人ジャズアーティストは「和ジャズ」と呼ばれ、高値がつくこともあります。和ジャズは国内でオリジナル盤が流通しやすく、知らぬ間に高値がつくレコードを保有している可能性が高いのです。また、再販されないレコードも多く、希少性の高さにも期待できます。
ジャズレコードを高く買い取ってもらうための2つのコツ
高額査定の対象にはなりにくいジャズレコードでも、これからご紹介する2つのコツを活かすと、高値で売却できる可能性があります。大切なレコードを少しでも高く買い取ってもらうためのポイントとしてチェックしましょう。
複数のジャズレコード買取業者に査定依頼をする
1社だけで査定を済ませずに、複数のレコード買取業者に査定を依頼しましょう。これで希少性の高いレコードを、安く買い叩かれるリスクが減ります。また、ジャズレコードの買取に慣れている業者を選ぶことも重要なポイントです。
ジャズレコードをまとめて買取査定に出す
レコードは同ジャンルでまとめて査定に出したほうが、高額で買取されやすくなります。1枚で数万円以上の価値がつかないレコードの場合は、できる限り枚数をまとめた状態で査定を依頼しましょう。ジャズレコードだけで数が揃わない場合は、多ジャンルのレコードもまとめて査定に出すことがおすすめです。
まとめ
1920年代にアメリカ南部で発祥したジャズは、即興演奏(アレンジ)をおこなうことが最大の特徴です。マイルス・デイヴィスをはじめとする歴史に名を残したジャズミュージシャンも多く、彼らのレコードは、高額で売買されています。
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