レコードは盤面の状態が悪いと「音飛び」することがあります。
針飛びとも言いますが、文字通り盤面に刻まれた溝をたどっているレコード針が、なんらかの原因で盤面から浮いてしまう現象です。
もちろん針が浮いている間にもレコード盤は回転し続けていますので、その箇所の音は流れず、音が途切れてしまうことになります。
レコードを気持ち良く聴いている時に「ぶつっ」「ボッ」といった雑音とともに音がぶつ切りになってしまった場合、何か手立てはあるのでしょうか。
■音飛びはなぜ起こる?
まず針が飛んでしまう原因ですが、これにはいくつか考えられます。
ご存知の通りレコードの盤面には溝が彫られており、レコード針がそれに沿って刻まれた振動を拾うことで、録音された音が鳴る仕組みです。
正しく音を拾うためには、レコード針が溝の細かい波を忠実になぞらなければなりません。
音飛びは、レコード針がなんらかの原因で、溝をしっかりなぞることができなくなることから起こる現象です。
再生されるはずの音を飛ばして数秒間先を再生してしまうケースもありますし、何度も同じ場所を繰り返し再生してしまうケースもあります。
いずれにしても正常な動作ではありませんので、できる限り原因を取り除き、正しく再生されるようケアしてみましょう。
■音飛びを解消する方法
残念ながら、原因によってはどうしても直せない現象もあります。
たとえばレコード盤が歪んで(反って)いて、針が盤面から離れてしまうような場合は対処が難しくなるでしょう。
反対に、比較的簡単に解消できる原因もあります。
ここではまっさきにチェックすべき点を紹介します。
ホコリやカビを取り除く
レコード盤の表面には、ホコリやカビが付着しやすくなっています。
多くの針飛びの原因はこうした汚れで、その場合はきれいに取り除くことで解消できる確率は高いです。
専用のクリーナーがありますが、大きなホコリが付いたまま擦ってしまうと盤面に傷を付けてしまうリスクがあるので、まずはブロワーで吹き飛ばすのがおすすめです。
そのうえで、柔らかいクリーナーで盤面を拭き取ったり、白くカビているようなら専用スプレーで汚れを落としたりしてきれいにしてみましょう。
あまりにも汚れがひどい場合は水洗いしてみるという荒技もありますが、こちらは自己責任で行ってください。
つまようじでなぞる
専用のクリーナーはとても良いのですが、深い溝の奥まで届かせることができません。
もしクリーナーで見た目には美しくなっても音が飛ぶようであれば、木製のつまようじでなぞってみる手段があります。
ただし、これはレコード盤を傷付けてしまうリスクもあるため、自己責任で行ってください。
レコードを再生して音が飛ぶ箇所を特定したのちに、その箇所を時計と反対回りにつまようじの先でなぞることで、溝の奥にこびりついた汚れを取り除くことができる場合があります。
針圧を強める
プレイヤーにレコード針の針圧を調整できるダイヤルなどが付いている場合には、針圧を上げてみる方法があります。
針圧が軽すぎるときちんと溝の奥まで針が入る前に、レコード盤に跳ね返されてしまうことがあるためです。
飛んでしまった設定の針圧より、まずは0.5~1g程度圧力を強めてみてください。
■状態が悪いと値が付かないことも
レコードを買取に出す場合、あまりにもコンディションが悪い場合は、どうしても値が付けられないことがあります。
傷があったり、レコード盤が歪んで(反って)しまっていたりすると音飛びしたり正しく再生できなかったりするため、難しくなることは覚えておきましょう。
また、ホコリやカビなどの汚れがひどいものや何かの臭いが付いてしまっているものも、厳しくなることが多いです。
レコードはきれいであることがとても大切ですが、だからといって無理に擦って磨いたり、ジャケットを自分で修復したりすることは値を下げてしまうことになるため、基本的に売る場合は手を加えないことをおすすめします。
レコードはとてもデリケートなものであり、常に丁寧に扱うことが大切です。
うっかり落としてしまった、上にものを落としてしまったといった場合に盤面に傷が付くことが多いので、価値を落としてしまわないよう大切に扱ってあげましょう。
保管場所も重要ですので、湿度やホコリに弱いことを忘れずに、通気が良く熱くなりにくい場所にしまうようにしてください。
もし聴かないのであればできるだけ早く売り、劣化しないうちに信頼できる専門店に査定に出すのがおすすめです。
■まとめ
レコードの音飛びに対処する場合は、専用スプレーや専用クリーナーで表面の汚れを取る程度に留めておくのが一番です。
どうしても直して聴きたい場合は自己責任で対処する方法もありますが、買取に出すのであれば下手に手を入れず、早めに信頼できる専門店に相談したほうが得策です。
大前提として、レコードはとてもデリケートなものだということを忘れないようにしましょう。
きちんと扱えば、その先もずっと誰かの元に貴重な音を届けられる素敵なアイテムですので、良い状態を保って買取につなげられるよう、ぜひ大事にしてあげてください。
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