独特な味わいの音色を放つアナログレコードですが、盤面に付着した汚れは、レコードにとって天敵です。美しい音を長く楽しむためには、定期的にクリーニングを行い、汚れやカビを除去しましょう。
今回は、アナログレコードのお手入れをしたことがない方でもわかりやすいように、具体的なクリーニング方法を3つご紹介します。レコードを長持ちさせるためのヒントとして、ぜひお役立てくださいね。
アナログレコードのクリーニングを行うメリットとは
アナログレコードには、手垢やカビ、油汚れ、ホコリなどの汚れが付いている場合があります。また、現在は汚れが目立たなくても、メンテナンスを怠ると汚れてしまう恐れがあるため、注意しなければなりません。まずは、アナログレコードのクリーニングを行うメリットをご紹介しましょう。
<クリーニングを行うメリット>
・音質がいい状態をキープできる
・レコードの寿命がのびる
・レコードの価値を維持する(上げる)ことにつながる
定期的にクリーニングを行うことで、オリジナルの音質を維持しやすくなります。また、レコードの寿命をのばすことにもつながるので、レコードの資産価値を維持することも可能です。
続いて、クリーニングを行わずに放置するリスクをご紹介します。
<クリーニングを行わないリスク>
・ノイズが酷くなる
・汚れが落ちにくくなる
・カビが発生する
・価値が下がってしまう
早い段階でクリーニングを行えば、元の状態に戻せる確率が高いのですが、放置していると汚れが落ちにくくなり、最悪の場合はカビが発生します。そうなるとノイズが酷くなり、レコードの価値を損なうため、注意しましょう。
アナログレコードのクリーニング方法~乾式~
アナログレコードのクリーニング方法は、いくつかあります。その中でも基本として覚えておくといいのが「乾式クリーニング」です。乾式クリーニングは日常の簡単なお手入れなので、聴く前に行うのも、聴いた後に行うのもオススメできます。
乾式クリーニングを実施することで、盤面に付着したホコリなどを取り除くことが可能です。演奏前に盤面のホコリを除去することにより、レコード針を守ることにもつながります。必要なものとクリーニング方法の詳細をお伝えしましょう。
乾式クリーニングに必要なもの
乾式クリーニングには、専用のクリーナーが必要です。
<乾式クリーニングに必要なもの>
・乾式レコードクリーナー
クリーナーはベルベットなどの素材で作られていて、盤面に触れても傷付けることがありません。相場としては1,000~2,000円程度で購入できる、レコードのクリーニングには必須なアイテムですよ。
乾式クリーニングの手順
乾式クリーニングの手順を詳しく解説していきます。
1.レコードを左手に、乾式レコードクリーナーを右手に持つ
レコードのクリーニングしたい面を手前に向けて、レコードを左手に、レコードクリーナーを右手に持ちましょう。左利きの方など、右手ではクリーナーを扱いにくい場合は、レコードを右手に持っても構いません。
2.クリーナーを12時の方向に向けて添える
レコードを時計、クリーナーを時計の針にたとえた場合、クリーナーを12時の方向に向けてレコードに添えましょう。クリーナーのサイズはメーカーによって異なりますが、基本的には、一度にレコードの半面のほぼすべての範囲をカバーできるはずです。
3.時計回りにクリーナーを動かしながら汚れを取る
クリーナーを時計回りに動かしながら、レコードの汚れを取ります。3時の位置まで動かしたら、レコード自体を回転させて、合計4つのエリアにわけるようにするとメンテナンスしやすくなります。
アナログレコードのクリーニング方法~温式~
目に見えないような汚れや、大きなホコリは、前述した乾式クリーニングで除去できます。しかし、それ頑固にこびり付いた汚れやカビは、乾式クリーニングだけでは取り除けません。そんなときに行うと効果的なのが「温式クリーニング」です。
温式クリーニングには、科学的な液体を用います。乾式クリーニングを行っても音質の悪い状態が続いたり、それだけでは取れないような汚れが残っていたりする場合は、温式クリーニングを行って解決を目指しましょう。
温式クリーニングに必要なもの
温式クリーニングに必要なものをリストアップしました。
<温式クリーニングに必要なもの>
・レコード洗浄液
・不織布クロス
洗浄液は、レコード店などで購入できます。拭き取る際には、ティッシュのような荒い素材のものは使わず、レコードに傷を付けない不織布のクロスを使用しましょう。
温式クリーニングの手順
温式クリーニングの手順は、次のとおりです。
1.柔らかい布の上にレコードを置く
まずはディスクが傷付かないように、柔らかい布の上にレコードを置きましょう。
2.レコードに洗浄液を垂らす
レコードの洗浄したい面に、直接洗浄液を垂らします。洗浄液は数的ずつコイン大になるまで垂らし、間隔を開けながら、コイン5個分程度になるように、満遍なく垂らしましょう。
3.不織布クロスで時計回りに拭く
不織布クロスを使って、時計回りにレコードを拭きましょう。ゴシゴシと擦らずに、やさしく丁寧に拭き取ることがポイントです。
4.汚れが取れない場合は同じ作業を繰り返す
まだ汚れが取れていない場合は、手順2~3を繰り返しましょう。
アナログレコードのクリーニング方法~洗浄~
温式クリーニングが効果を発揮しない場合、最終手段として「洗浄」で解決できるかもしれません。洗浄と聞くと、レコードが壊れないか心配かもしれませんが、有効な解決策のひとつです。必要なものと手順を詳しくご紹介します。
洗浄クリーニングに必要なもの
洗浄クリーニングには、以下のアイテムが必要です。
<洗浄クリーニングに必要なもの>
・ゴム製などの敷くもの
・メガネ拭きなどに使うマイクロファイバー製クロス
・強アルカリ電解水
・霧吹き
・ドライヤー
レコードの下に敷くものやクロスは、100均でも見つかります。強アルカリ電解水は、水道水よりも洗浄力が強いため、インターネットなどで入手しましょう。
洗浄クリーニングの手順
洗浄クリーニングの手順は、以下のとおりです。
1.ゴムの上にレコードを置く
まずは敷くものを用意して、レコードを固定しましょう。ずれにくく、水に強いゴム製にものがベストです。
2.強アルカリ電解水をレコードに吹きかける
強アルカリ電解水を霧吹きに入れて、レコードの汚れている面に吹きかけます。このとき、紙のレーベルにかからないように注意しましょう。
3.数分放置する
汚れが浮き出るまで1~2分、そのままの状態で放置します。
4.クロスで拭き取る
クロスを時計回りに使って、浮き出した汚れと水分を拭き取ります。
5.水道水で洗い流す
水道水を使って、レコードを洗い流します。シャワー状にしたほうが効果的で傷付きにくいため、浴室で作業をするのもオススメです。
6.水分を拭き取って乾かす
クロスやティッシュでやさしく水分を拭き取り、ドライヤーを使って乾かします。レコードが熱くならないように、少し離れた場所から温風をかけましょう。
アナログレコードのセルフクリーニングが心配なら、プロに依頼する方法も!
アナログレコードはセルフクリーニングが可能ですが、温式クリーニングや洗浄クリーニングにはリスクもあります。水分で紙のレーベルが湿って剥がれてしまったり、余計な傷が付いてしまったりして、コンディションが悪化する恐れがあるのです。
セルフクリーニングが心配なら、レコード修復のプロにクリーニングを依頼することをオススメします。レコードの取り扱いに馴れたプロが、最善のクリーニングを実施するため、余計な破損が発生するリスクがありません。セルフクリーニングが不安・面倒に感じている方は、プロに依頼してレコードをきれいにしましょう。
まとめ
アナログレコードにとって汚れは天敵のようなもので、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。セルフクリーニングには大きくわけて3つの方法がありますが、不安に感じている方は、プロにクリーニングを依頼することをオススメします。
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